「正しい」日本語とは?


先日TVを見ていたら、「この日本語、正しく使っていますか?」というような企画のコーナーがあったのですが……。

そのコーナーでは、よくある間違いやすい日本語(熟語)の読みを街頭インタビューの形式で人々に尋ね、その正答率が示されていました。
番組の趣旨から、問題として選ばれるのは当然のことながら誤答率の高い言葉になるワケですが、その中で最も誤答率が高かった問題(どういう言葉だったかは忘れましたが……)は97%の人が誤った読み方をしている、という結果が出ていました。

しかし、ここでちょっと疑問が。
「97%」の人が使っている読み方は「誤って」いるんでしょうか?

この場合、「正しい」読み方を使うと、97%の人には伝わらない可能性があるんですよね?
大多数の人に伝わらない読み方が、果たして「正しい」と言えるのでしょうか……。

読み方であれば大きな問題になるケースは少ないと思いますが、本来とは異なる意味で使われるケースが多くなっている言葉・語法の場合にはコミュニケーションに齟齬が生じる可能性は高くなります。

もちろん、この手の「正しさ」は多数決で決められるべきものではありませんが、言葉が「コミュニケーションのひとつの手段」であることを考えたとき、「正しさ」に拘泥して「正しく伝わらない」言葉を使ってしまうことが果たして行動として「正しい」(というか目的に適っている)のか否か、というのは悩ましい問題です。

ま、実務上は、「そういうややこしい問題をはらんでいる表現は使わない」というのが一番「正しい」やり方になるのかもしれませんが……。

カテゴリー: 言葉についての考察 タグ: パーマリンク