2010年にはUIC(国際鉄道連合)と共同で世界高速鉄道会議・見本市を開催して、高速鉄道の分野ではまさに「飛ぶ鳥を落とす勢い」だった中国。
その翌年に発生した衝突事故でケチがつき、減速を余儀なくされたワケですが、その「栄光と挫折」のストーリーを主導してきた元・鉄道部トップに死刑判決だそうで。
UICのニュースレターを翻訳するときに、この人の名前の英語表記から漢字表記を探り当てるのに苦労したことを思い出して、何というか感慨深いものが……。
2010年頃って、中国の高速鉄道開発の勢いはすさまじく、本当に「ブイブイ言わせて」る感じでしたからね。この元鉄道相もずいぶんと鼻息が荒かったんじゃないでしょうか。
まぁ、こういう腐敗って、実際に収賄に手を染めたトップだけの問題ではなく、もっと根の深い背景が潜んでいるんでしょうが、いずれにしても「急激な拡大・成長という強い光には深い影がつきもの」という典型例、という気がします。