今月読んだ本 – 2013年1月(その2)

おとなの小論文教室。 (河出文庫)
山田 ズーニー
4309409466

「コミュニケーションを学ぶ」ということは、とりもなおさず「人と人との関係をさまざまな構成要素に分解して考える方法を学ぶ」ってことなのではないか、と最近思い始めているのですが、その「構成要素」の中で一番わかりにくいのが実は「自分自身」に関係する部分だったりするワケで。

「他者にわかってもらう」ことを目的として、「自分自身」についてあらためて考えてみるための一冊、ってところでしょうか。

「ほぼ日刊イトイ新聞」上での連載時に読者から寄せられたメールが、いろいろな切り口で「自分自身」を見直すための窓としてうまく効いています。

好き嫌いが結構わかれそうな本ですが……。

ほぼ日刊イトイ新聞の本 (講談社文庫)
糸井 重里 重松 清
4062749017

もはや説明不要の「ほぼ日刊イトイ新聞」。

この本、2001年に発行された単行本に1章分を加筆して文庫版として2004年に出たもの。
すでに8年前なので「今さら」な一冊ではあるのですが、インターネットの利用がここまで広がってきた今だからこそ、見えてくるところもあったりします。

インターネットがもたらした「フラットでダイレクトな人と人とのつながり」は、SNSの隆盛によってさらにそのあり方が進化してきています。
その中で何をコアとしていくべきなのか、そのコアの価値を守り高めていくにはどうすれば良いのかについて、「ほぼ日」の歴史はヒントの宝庫と言えます。

これまたおそらく好き嫌いがわかれそうな気はしますが、どちらのスタンスからも「成功事例のひとつ」として読んでおいて損はない一冊でしょう。

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