先日参加した「Open Innovation Boot camp」についての反省を備忘録として。
一人のユーザーを想定して、そのユーザーにとって価値のあるアイデアを生み出す、というのがこのBoot campのキモ。
そこのところでのスタンスにちょっと問題があったかも……、とその後思っています。
何というか、本当の意味での「イノベーション(=新しい価値の創造)」につなげるための「純粋さ」に欠けていた気がします。
「想定ユーザー」は実在の人がいい
実際にそのイノベーションを喜んでくれるであろう人を想定してアイデアを練るワケですが、このとき「実在の誰か」を想定ユーザーに置くべきだったな、と思います。
あくまでも「想定」ユーザーなので架空の人でもいいんでしょうが、私の場合、どうしても自分が思い描いているアイデアにはまりそうな人、アイデアを練るのに都合の良い人物像を「ねつ造」した感じが否めません。
結果として、アイデアの具体的な部分のイメージが詰め切れず、訴求力の弱いものになってしまった、と反省しています。
アイデアの段階では「ビジネス」を忘れた方がいい
今回、「自分でスキルを提供する形でのサービス」をアイデアとして出したのですが、これがそもそも問題があったように思います。
要するに「自分の仕事/ビジネスになるサービス」というのを前提においてしまったため、「ユーザーにとっての価値創造」という点から考えると、姿勢に純粋さが欠けていたことは否めません。
ユーザーも「自分が(ビジネスとして)提供するサービスにマッチしやすい顧客像」を思い描いていました。
結果として、アイデアの具体的な部分のイメージが詰め切れず、訴求力の弱いものになってしまった、と反省しています。
「ビジネス」は後からついてくる
今回の「アイデア出し」は、最終的には事業(ビジネス)化を想定して行ったので、そういう方向に向かってしまいがちになるのは仕方がないのかもしれません。
しかし、「どういう価値を実現するか」というアイデアの段階では、ビジネス的視点はできるだけ排除した方が、何に取り組むべきかを純粋に考えられる気がします。
何につけ、「色気」は人の眼を曇らせます。
小倉昌男氏の著書「経営学」の中に「サービスが先、利益は後」という言葉が出てきますが、これは要するに「まず実現するべき価値ありき」という姿勢を示したもの。
そう考えると、非常に含蓄のある言葉です。
小倉昌男 経営学
小倉 昌男
以上、自分も「一歩前」を目指してもう一度アイデアを練り直さねば、と思っている大越でした。