この記事を読んで、ここ最近考えていたことと強烈にシンクロする話だったため、書籍を購入して一気読み。
「30年以内にお金の世界を終わらせたいんです」- 慶應大・斉藤賢爾博士が語るシンギュラリティ後の社会とは
(ちなみにこの記事、重要なポイントの掘り下げが足らず、今ひとつな感じを個人的には受けた。深く知りたければ著作を読んだ方がいいと思う)
AIが発達した将来の姿についての議論を見ると、大体が「人間の仕事が奪われてしまう」「いや、それでも人間にしかできない仕事は残る」という点に話が終始しているように見える。
正直、こういう議論はバカバカしいと思っている。
AIに限らず文明というのは「いかに人間が働かずにすむようにしていくか」という方向で発展してきた訳で、この方向を是とする限り、遅かれ早かれ人間が「働かなくていい」状況にならないはずがない。
(手塚治虫の「鉄腕アトム」や「火の鳥」で描かれる未来都市を見てほしい。「働いている」っぽい人はほぼ皆無である)
「働かなくていい」という状態が経済に何をもたらすか。
この本は、その未来の姿を具体的かつエキサイティングに描き出している。
労働が不要になることで、今の資本主義経済が根底からくつがえされるというストーリー。
個人的に、ここ半年ほどの間にあれこれと読んで感じてきたことが一気にひとつの未来像へとつながったようで、ものすごくワクワクさせられている。
ブロックチェーンと仮想通貨(暗号通貨)の仕組みとその問題点についても丁寧に説明してあるので、そっち方面の入門書としても推薦できる。
未来をのぞいてみたい人は是非一読を。